どうやってあなた方は、空やこの土地のぬくもりを売ったり買ったりできるというのでしょう。
そんな考え方は、私たちにとっては不可解なものです。
私たちは空気のすがすがしさや水のきらめきを所有していないのに、
あなた方はどうやってそれを買うことができるというのでしょう。
この大地すべてが、わが民にとっては神聖なものです。
輝く松の葉の一本一本、あらゆる砂浜、深い森にかかった霧のすべて、
そしてブンブンと飛び交う虫の一匹一匹までもが、
わが民の記憶と経験のなかでは神聖です。
樹々を流れる樹液は、赤い民の記憶を運んでいるのです。
私たちは大地の一部であり、大地は私たちの一部です。
芳しい香りの花は私たちの姉妹でありシカやウマ、ワシは私たちの兄弟です。
岩だらけの峰、草原の水滴、子ウマの体温、そして人ーみんな同じ家族に属しています。
・・・生活は終わり、生き残る戦いのはじまりです。
1851年、シアトルのサクワミッシュ族の酋長
『クリティカル・パス』第3章(1981、バックミンスター・フラー著 梶川泰司訳、白揚社、1998)